一般社団法人セーフティグローバル推進機構(IGSAP 会長:向殿政男)の理事である梶屋俊幸が長年にわたる産業標準化活動の貢献を認められ、令和元年度「産業標準化事業表彰」(主催:経済産業省)の内閣総理大臣表彰を受賞しました。
表彰式は、2019年10月8日(火)都市センターホテル(東京都千代田区)にて行われました。
産業標準化事業表彰制度とは
経済産業省では、我が国産業の発展に資するため、世界で通用する国際標準化人材育成、我が国における産業標準及び適合性評価活動の促進を図ることを目的として、産業標準化活動に貢献のあった個人及び組織を表彰する「産業標準化事業表彰」(内閣総理大臣表彰、経済産業大臣表彰、産業技術環境局長表彰)を毎年行っている。
受賞理由
IEC適合性評価制度への戦略的改善を通じた日本の産業界の円滑なグローバル事業展開と各国制度の国際化促進への顕著な貢献
1)2005年から現在まで、IECEE(IEC電気機器・部品適合性試験認証制度)認証管理委員会※1委員(同国内審議委員会委員長を兼務)として、国際的な認証制度であるCB証明書※2発行に係るQCD(認証の質、認証コスト、認証の迅速化)の最適化に貢献。これは、欧州主導で進められていたCB証明書の議論において、電気・電子分野のグローバル化や世界調達が進展する中にあって、迅速なCB証明書の発行やその発行のための資格要件の明確化、各国強制法規で採用されるCB証明書の有効期限の撤廃など日本の実情に応じた意見を反映することに成功。これにより、各国の製品調達において広くCB証明書が普及、かつ、信頼性が向上し、日本の電気電子製品の競争力の維持強化に極めて顕著な功績。(現在、年間約10万件の証明書発行のうち日本発行分が15%)。
※1:IECが運営する認証制度の円滑な運営と改善のための意思決定を行う委員会
※2:IECEEで承認された認証機関がIEC規格に基づいて家庭用電気機器の安全性試験を行い、IEC規格に適合していることを示す証明書
2)2009年から2014まで(2期6年)にわたりIEC適合性評価評議会(CAB)日本代表委員(同国内応委員会委員長を兼務)を務めた後、2015年から日本代表副委員(同国内対応委員会副委員長を兼務)として、試験・認証機関の能力査察手法の合理化に大きく貢献するなど、IEC適合性評価の実務面、戦略面の両側面から極めて顕著な功績。
3)2012年から2014年にIECEE及びCAB日本代表委員の立場で、省エネ分野の適合性評価に係るWG12(電気的省エネルギー)のコンビーナを務め、省エネという世界的潮流に対する適合性評価面での審議を主導。また、適合性評価を考慮した規格開発ガイド作成の支援などを行った。この功績に基づきIECが主催するプログラムで、シンガポールにASEAN諸国(10ヵ国)の行政担当者を集めたセミナーの講師を務めるなど、これら成長著しい諸国において不必要な規制が行われないよう国際的な適合性評価制度の普及にも極めて顕著な功績。
4)略歴
1976年 松下電器産業株式会社(現パナソニック)入社 回転機事業部 海外設計担当
1981年 技術本部技術助成センター技術法規室 主任
1985年 欧州技術法規首席駐在員としてハンブルグ駐在
1993年 本社海外法規グループ 主担当
2009年 品質本部 技術法規担当 主幹
2011年 退職後国際標準化担当主幹として再雇用
2017年 一般社団法人セーフティグローバル推進機構 理事
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